メールでのお問合せ

アルミ精密切削加工.COM

高精度・高品質なアルミの切削精密加工を実現する 技術情報サイト

資料請求はこちら

アルミが精密切削加工に最適である理由

アルミが精密切削加工に最適である理由

  マシニングセンタなどで行う機械加工では、金属系の材料で言えばアルミの他に、鉄・SUS・チタン等、あるいは樹脂(プラスチック)を切削するケースが多くあります。これらの材料は独自の特性を持っていますが、精密切削加工を行なうには、実はアルミが最も適しているのです。言い換えれば、精密切削加工を行なう場合には、アルミをベースに設計を行うことで機器全体のコストダウンに繋がるということなのです。ここではアルミがなぜ精密切削加工に適しているのかを見ていきます。

理由その1アルミは加工硬化しにくい

  アルミとステンレス鋼や炭素鋼、あるいはプラスチックとを比較した場合、切削による加工硬化が最も起こりにくいのは、アルミです。例えばステンレス鋼(SUS304)を例にとって説明しますと、通常の工具を使用する場合はどうしても削り難い加工硬化層を作っておいてから硬化層を削ることになりますので、必ず切削表面が加工硬化を起こします。切削する工具について、硬化した表面より下の軟らかい層に次の刃が入るようにすれば良いとされていますが、やはり加工効果を起こします。なお、この加工硬化現象は炭素鋼でも発生します。

  この加工硬化現象は理論上アルミ材でも発生するはずですが、文献も無く、さらにこれまで多くのアルミ切削加工を行なった経験上からも問題にはなりません。プラスチックについても同様の事がいえます。

理由その2アルミは弾性係数(ヤング率)が大きい

  弾性係数(ヤング率)が小さいと、精密加工時に変形が問題となります。この弾性係数(ヤング率)は、アルミと同様にステンレス鋼や炭素鋼では問題になりませんが、樹脂(プラスチック)を扱う際に大きな問題となります。例えば、アルミ材の70N / mm²に対して、ポリアセタール(POM デルリンおよびジュラコン)の弾性係数は約3.4N /mm²とアルミ材のたった1 / 20しかありません。このように弾性係数(ヤング率)が小さいと、切削時の加工力により変形が生じ、精密切削加工を行なうことが困難になります。

理由その3アルミは線膨張率(×10-6 /℃)が小さい

  材料の機械的特性を表わす数値として線膨張率が挙げられますが、これがより小さい方が精密加工しやすい材料と言えます。

材料 線膨張率 材料 線膨張率
ステンレス鋼 17.3 炭素鋼 10.8
アルミ材 23 ポリアセタール 81~85

理由その4アルミは被切削指数が大きい

  被切削指数については、AISI(米国鉄鋼協会)から数値が公表されています。この被切削指数が大きいほど切削性が良い、ということになります。

材料 線膨張率 材料 線膨張率
アルミ合金(A5052,A6063) 180 炭素鋼 55~70
ステンレス鋼(SUS304) 55
快削黄銅 120 40

  この被切削指数は、上記の他にも100 種以上の材料の指数が掲載されており、アルミ材の切削性が良いことが示されています。

  このように、アルミは精密切削加工に最適な材料であることがお分かり頂けたと思います。さらに付け加えると、アルミは軽くて丈夫で切削性が良いという特性を持ちますが、表面処理を行うことで様々な特性を付加させることが可能なことも大きな特徴のひとつです。アルミを表面処理と合わせて検討・活用することで、殆どの用途で対応することが可能となります。

コラム材質の違いによる切削加工時間の違い

  ここまでアルミの切削性が非常に高いことを様々な指標を用いて説明してきましたが、切削加工時間という観点から見るとどのような差があるかを見ていきたいと思います。

アルミ・S45C・SUS304 の切削加工時間の比較
ケース① 小径工具を使っていない場合
アルミ 1 < S45C 2.5 < SUS304 5
ケース② 小径工具を使用し掘り込みが深い場合
アルミ 1 < S45C 3.5 < SUS304 9

  ケース①の場合、つまり通常の切削を行なう場合では、S45C はアルミの2.5 倍、SUS304 では5 倍の時間がかかる、ということになります。通常切削する場合でもこれだけの差が生まれますが、精密切削加工を行った場合の加工時間を示したケース②の数値をご覧ください。精密切削加工のために小径工具を使用すると、切削加工時間はS45C はアルミの3.5 倍となり、SUS304 に至ってはアルミの9 倍の切削加工時間がかかることになります。この数値から分かることは加工時間が長くなり切削に要するコストが上昇することに加え、さらに工具に関しても磨耗が早くなり交換に要する時間とコストが上昇するということです。

■アルミの精密加工を実現するための設計ポイント

  • ■サイトマップ